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企業分析 / カプコン(9697)

カプコン 旧作の長期販売と利益構造

「毎期10%の営業増益」「年間1億本」の計画は、その後どうなったか

対象決算期2017年3月期〜2026年3月期(3月決算・連結)
照合した会社の説明2020年5月12日〜2026年5月13日の決算説明資料・質疑応答・株主総会の質疑
調査基準日2026年10月6日

新作の本数が減った期の旧作販売と営業利益

答え

  1. 新作の本数が前期を下回った2024年3月期と2026年3月期も、前期以前に出した作品(旧作)の本数と営業利益は前期を上回りました。
  2. 会社は2020年5月12日、新作は「発売翌期以降は利益率の高いリピートタイトル」になると説明しています [8] p2。旧作の本数と営業利益が2022〜2026年3月期の毎期そろって増えた点は、この説明と合います。
  3. 一方、旧作が増えても会社全体の営業利益率が前期を下回った年が2回ありました(「旧作の販売本数と営業利益率・次の決算の確認点」)。2026年3月期はアミューズメント機器事業(スマートパチスロなど)の利益の増加も重なり(「事業別の売上高と営業利益(5期)」)、旧作だけの利益と2026年3月期の評価損の額は開示がありません。
年度 新作(万本) 旧作(万本) 営業利益(百万円)
2022年3月期 860 2,400 42,909
2023年3月期 1,240 2,930 50,812
2024年3月期 959 3,629 57,081
2025年3月期 1,238 3,949 65,777
2026年3月期 960 4,946 75,295

注:家庭用ゲーム(コンシューマ)の販売本数。新作=その期に発売したタイトル、旧作=会社の言うリピートタイトル(前期以前に発売したタイトル)。本数は万本単位の概数 [1] p6。営業利益は [12][13]。

2026年3月期の新作は960万本で、前期の1,238万本を下回りました。同じ年に旧作は4,946万本売れ、営業利益は75,295百万円。営業利益は、このレポートで扱う10期すべてで前期を上回っています。旧作の本数は5期とも前期より多く、新作の本数は年ごとに上下しました。

旧作は利益率が高いという会社の説明は、多くの年の数字と合います。ただし機器事業の上乗せと評価損の額が分からない限り、旧作だけで利益がいくら増えたかは決められません。

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ここからは、会社が決算説明や中期経営計画で示した計画と、その後の実績を資料どおりに並べます。

会社の計画・方針とその後の実績

説明した時期・資料 会社の説明 その後の実績 照合
2020年5月12日 事業戦略 [7] p3・p6 毎期の営業増益(10%)を目指す。2021年3月期の営業利益計画は255億円 2021年3月期は345億円。2026年3月期の資料の表記は「13期連続営業増益、11期連続で10%以上」[1] 計画を上回った。10%以上の増益は2026年3月期まで続いている
2024年5月9日・2025年5月13日 決算補足資料 [5] p2・[4] p3 連結計画:2025年3月期 売上高1,650億円・営業利益640億円、2026年3月期 1,900億円・730億円 2025年3月期 1,696億円・657億円、2026年3月期 1,953億円・752億円 [1] p4 2期とも計画を上回った
2021年5月13日・2022年5月11日・2023年5月10日 事業戦略および計画 [16] p7・[17] p7・[18] p11 連結の営業利益計画(百万円):2022年3月期42,000、2023年3月期48,000、2024年3月期56,000 42,909、50,812、57,081 [12] 3期とも計画を上回った
2020年5月12日 事業戦略 [7] p5・p9 2021年3月期の販売本数2,800万本(旧作1,800万本) 3,010万本(旧作2,050万本)[5] p15 計画を上回った
2024年5月9日 決算補足資料 [5] p7・p15 2025年3月期 5,000万本(新作1,300万本・旧作3,700万本) 5,187万本(新作1,238万本・旧作3,949万本)[1] p6 合計と旧作は上回り、新作は届かなかった
2025年5月13日 決算補足資料 [4] p6 2026年3月期 5,400万本(新作800万本・旧作4,600万本) 5,907万本(新作960万本・旧作4,946万本)[1] p6 合計・新作・旧作とも上回った
2023年6月20日 株主総会 [9]・株主還元ページ [10] 「連結配当性向30%」と安定配当の継続 2017〜2026年3月期は30.0〜36.1%。2026年5月13日の資料の表記は「30%以上」[2] p17 10期とも30%以上
2024年5月9日 決算補足資料 [5] p7 長期目標「年間1億本販売」 2026年3月期 5,907万本、2027年3月期の計画6,500万本 [1] p14 達成の時期は示されていない

注:旧作は会社の言うリピートタイトル。「年間1億本」は、確認できた中で最も早い資料が2024年5月9日の決算補足資料です。

会社全体の数字は、照合した説明のほとんどで計画を上回りました。連結の営業利益は、2021〜2026年3月期のどの年も期初の計画を上回っています [7][16][17][18][5][4]。計画に届かなかったのは2025年3月期の新作の本数で、1,300万本の計画に対し1,238万本でした。配当の方針は、同じ会社の資料で「30%」と「30%以上」の2つの表記が並んでいます。

会社全体で示した利益と本数の計画は、照合したすべての期で上回り、届かなかったのは2025年3月期の新作の本数だけでした。

計画・説明に届かなかった項目

会社の説明(時期) その後の実績 照合
デジタルコンテンツ事業の営業利益計画:2025年3月期669億円(「10%以上の成長」)、2026年3月期727億円(2024年5月9日・2025年5月13日)[4] p4・p5 2025年3月期651億円(前期比+8.9%)、2026年3月期706億円(前期比+8.4%)[1] p4・補足p2 2期とも計画に届かなかった
アミューズメント機器事業の営業利益計画:2025年3月期48億円、2026年3月期74億円 [4] p4・p9 2025年3月期67億円、2026年3月期100億円 [1] p4 2期とも計画を上回った
eスポーツは「将来の収益化に向け、投資を推進」(2020年5月12日)[7] p16 eスポーツ・映像の営業損益は2022年3月期△7億円、2023年3月期△13億円、2024年3月期△15億円、2025年3月期△12億円、2026年3月期△6億円。2027年3月期の計画も△9億円 [1] p17 5期とも営業赤字
デジタル比率をさらに高める考えを問う質問に対し、会社は「PC への対応に注力」と回答(2020年5月12日)[8] p1 本数のデジタル比率は2020年3月期80.6%、2021年3月期76.9%、2022年3月期75.5%、2023年3月期89.4%、2026年3月期93.0% [5] p15・[1] p6 2期は2020年3月期を下回り、2023年3月期から上回った

連結の計画を上回った2025年3月期と2026年3月期も、デジタルコンテンツ事業の営業利益は計画に届いていません。アミューズメント機器事業とその他事業は、計画を上回りました [1] p4。2024年3月期について、会社は売上高が計画を125億円上回ったのに営業利益の上振れが10億円だった理由に、減損計上額の増加、一部タイトルの計画未達、旧作のパッケージ本数の増加による一般原価などの増加、人への投資とIT投資を挙げています [6] p2。

会社全体の計画を上回った2期にも、ゲームの事業の利益は計画に届かず、2020年5月12日に投資を進めると説明したeスポーツ・映像は5期続けて営業赤字でした。

旧作の販売本数と営業利益率・次の決算の確認点

年度 旧作(万本) 旧作の比率 営業利益率
2020年3月期 1,820 71.4% 28.0%
2021年3月期 2,050 68.1% 36.3%
2022年3月期 2,400 73.6% 39.0%
2023年3月期 2,930 70.3% 40.3%
2024年3月期 3,629 79.1% 37.5%
2025年3月期 3,949 76.1% 38.8%
2026年3月期 4,946 83.7% 38.5%

注:旧作の本数と比率は会社の公表値で、2020・2021年3月期は [5] p15、2022〜2026年3月期は [1] p6。営業利益率は 「10期の業績と株主還元」 と同じ会社の公表値。

旧作の本数は2022〜2026年3月期の毎期、前期を上回りました。それでも2024年3月期と2026年3月期の営業利益率は前期を下回っています(40.3%から37.5%、38.8%から38.5%)。反対に、旧作の比率が前期より下がった2021年・2023年・2025年3月期には、営業利益率が上がりました。旧作が利益率を動かした大きさを言い切れない理由は4つです。旧作だけの売上高と利益は開示がなく、開示は本数だけ。営業利益率は施設や機器を含む会社全体の値です。実際の販売価格も開示がなく、「60〜70ドルから10ドル、5ドル」は会社の目安で実績値ではありません [11]。評価損の作品別の内訳はなく、2026年3月期の総額も未確認です。

新作の長期販売にも、まだ判断できない例があります。会社の説明は約5年で本数と利益を最大にする想定で [6] p2、『モンスターハンターワイルズ』は2026年3月期でその5年の途中です。1年目の1,010万本は前の2作の1年目(『ワールド』790万本、『ライズ』480万本)を上回り、2年目の130万本は前の2作の2年目(450万本、410万本)を下回りました [2] p12。

次の通期決算で、同じ数字が載る資料(2026年5月13日に公表された資料での位置)

  • 新作・旧作・デジタルの本数と次の期の計画:決算補足資料(実績・計画)p6・p14 [1]
  • 事業別の計画と実績:同 p4 [1]、eスポーツ・映像の損益:同 p17 [1]
  • 開発投資額と仕掛品:同 補足 p1・p3 [1]
  • 作品別の年度別本数・シリーズ累計・地域別本数:決算補足資料(中長期戦略)p12・p6・p9 [2]
  • 評価損と旧作についての会社の説明:質疑応答概要 p1〜p3 [3]
  • 配当性向:決算補足資料(中長期戦略)p17 [2]
  • 会社が示した2027年3月期の計画:販売本数6,500万本(旧作5,300万本)、開発投資額629億円 [1] p14 ほか

旧作の本数と会社全体の利益率は同じ向きに動かない年があり、旧作が利益率をどれだけ動かしたかは公開資料からは確かめられません。

ここからは、計画と実績の背景になる数字です。売上と利益の全体の推移はカプコンの会社ページにもあります。

主要タイトルの年度別販売本数

年度 バイオハザード7 モンスターハンター:ワールド バイオハザード RE:2 デビル メイ クライ5
2017年3月期 350 - - -
2018年3月期 160 790 - -
2019年3月期 120 450 420 210
2020年3月期 100 450 240 130
2021年3月期 150 230 160 100
2022年3月期 180 170 140 90
2023年3月期 120 140 220 210
2024年3月期 130 280 200 130
2025年3月期 130 310 140 120
2026年3月期 260 110 290 270
2026年3月期末の累計 1,740 2,960 1,830 1,290

注:各年度の販売本数(万本。会社の注記は万本単位切捨て、値は10万本きざみ)。『モンスターハンター:ワールド』は『モンスターハンターワールド:アイスボーン マスターエディション』を含む [2] p12。

4作とも、最初に本数が載った期から8期以上、毎年90万本以上売れています。2026年3月期の本数は、『バイオハザード7』『RE:2』『デビル メイ クライ5』の3作で、最初の期を除いた中で最も多くなりました。会社は2026年5月13日の質疑で、「バイオハザード」シリーズについて新作の投入でリピート販売も好調と説明しています [3]。『ワールド』は2023年3月期の140万本から2024年3月期に280万本、2025年3月期に310万本。会社は2024年5月13日の質疑で、『ワールド』を9.99ドルで売り、本数が大きく増えたと述べました [6] p2。

旧作の本数は毎年同じではなく、最初の期から8〜10期目に前期を上回る作品が複数あります。

販売上位タイトルとシリーズ累計(2026年3月期)

タイトル シリーズ 2026年3月期(万本) 期末累計(万本)
バイオハザード レクイエム バイオハザード 691 691
バイオハザード RE:4 バイオハザード 369 1,360
バイオハザード ヴィレッジ バイオハザード 362 1,493
バイオハザード RE:3 バイオハザード 346 1,336
バイオハザード RE:2 バイオハザード 291 1,832
デビル メイ クライ5 デビル メイ クライ 271 1,294
バイオハザード7 バイオハザード 261 1,740
ストリートファイター6 ストリートファイター 204 671
バイオハザード6 バイオハザード 186 1,688
バイオハザード5 バイオハザード 170 1,901
モンスターハンターライズ モンスターハンター 151 1,869
モンスターハンターライズ:サンブレイク モンスターハンター 142 1,130
モンスターハンターワイルズ モンスターハンター 132 1,142

注:2026年3月期の販売上位タイトル [1] p7。この表の値は1万本きざみで、「主要タイトルの年度別販売本数」 の表(会社の注記は万本単位切捨て、値は10万本きざみ)とは同じ作品でも値が少し違います。

上位13作のうち8作がバイオハザードのシリーズです。2026年3月期の本数と期末累計が同じ値なのは『レクイエム』だけで、ほかの12作は前期までに販売が始まっていました。2009年3月発売の『バイオハザード5』と2012年10月発売の『バイオハザード6』も上位に残っています [19]。

シリーズ累計と初出年(会社のウェブページの表示で2026年8月末現在・2026年3月期末より後の分を含む)[14]

  • バイオハザード:1996年から、2億1,300万本
  • モンスターハンター:2004年から、1億3,100万本
  • ストリートファイター:1987年から、6,000万本
  • ロックマン:1987年から、4,500万本
  • デビル メイ クライ:2001年から、4,100万本
  • 逆転裁判:2001年から、1,500万本
  • ドラゴンズドグマ:2012年から、1,400万本
  • 2026年3月期末の値は、バイオハザード2億100万本、モンスターハンター1億2,700万本、ストリートファイター5,900万本 [2] p6

2026年3月期の上位作は、1996年に始まったバイオハザードのシリーズが13作中8作を占め、2009年発売の作品まで含みます。

10期の業績と株主還元

年度 売上高 営業利益 営業利益率 1株配当 配当性向
2017年3月期 87,170 13,650 15.7% 50円 31.2%
2018年3月期 94,515 16,037 17.0% 60円 30.0%
2019年3月期 100,031 18,144 18.1% 35円 30.3%
2020年3月期 81,591 22,827 28.0% 45円 30.1%
2021年3月期 95,308 34,596 36.3% 71円 30.4%
2022年3月期 110,054 42,909 39.0% 46円 30.2%
2023年3月期 125,930 50,812 40.3% 63円 36.1%
2024年3月期 152,410 57,081 37.5% 70円 33.7%
2025年3月期 169,604 65,777 38.8% 40円 34.5%
2026年3月期 195,365 75,295 38.5% 45円 34.5%

注:売上高・営業利益は百万円 [12][13]。営業利益率は会社の公表値で、2017〜2025年3月期は [12] の11年間サマリー、2026年3月期は [1] p3・p4。1株配当は各年度に実際に支払った額で、2018年4月1日・2021年4月1日・2024年4月1日に1株を2株に分割したため、年度をまたいで比べられません。2023年3月期の63円は創業40周年の記念配当10円を含みます [10]。配当性向は会社の公表値で、2026年3月期は [1] p3、ほかの年度は [10]。

営業利益は、このレポートで扱う10期すべてで前期を上回り、13,650百万円から75,295百万円になりました。配当性向は10期とも30.0〜36.1%の範囲です。配当の方針の表記は資料で違い、株主還元ページと2023年6月20日の株主総会は「連結配当性向30%」、2026年5月13日の資料は「30%以上」でした [9][10][2] p17・[3] p2。

自己株式の取得(会社が挙げたまとまった買付け)[10]

  • 2017年3月期(2016年8〜9月):1,480,600株、3,299,875,500円
  • 2019年3月期(2018年10〜11月):2,737,100株、5,999,723,200円
  • 2023年3月期(2022年5〜6月):4,387,353株、13,644,667,830円
  • 2026年3月期の自己株式の取得による支出は1百万円 [15]

この10期に営業利益が毎期増えるあいだ、配当性向は30%台、まとまった自己株式の取得は3回でした。

事業別の売上高と営業利益(5期)

事業 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
デジタルコンテンツ 87,534/45,359(51.8%) 98,158/53,504(54.5%) 119,841/59,831(49.9%) 125,128/65,172(52.1%) 144,277/70,618(48.9%)
アミューズメント施設 12,404/652(5.3%) 15,609/1,227(7.9%) 19,343/1,868(9.7%) 22,750/2,432(10.7%) 25,656/3,201(12.5%)
アミューズメント機器 5,749/2,348(40.8%) 7,801/3,433(44.0%) 9,020/4,117(45.6%) 15,613/6,701(42.9%) 17,780/10,033(56.4%)
その他 4,366/1,517(34.7%) 4,360/1,433(32.9%) 4,204/883(21.0%) 6,111/2,484(40.6%) 7,650/3,645(47.6%)
全社費用などの調整額 △6,967 △8,785 △9,618 △11,013 △12,203

注:各セルは「売上高/事業の利益(利益率)」、百万円。利益率は会社の公表値 [1] 補足p2・p8〜p10。金額は2022〜2025年3月期が統合報告書2025のセグメント情報 [12]、2026年3月期が有価証券報告書 [13]。

デジタルコンテンツ事業は、家庭用ゲームなどゲームの販売を担う事業です。5期とも売上高と利益が最も大きい一方、利益率は51.8%、54.5%、49.9%、52.1%、48.9%と上下しました。アミューズメント機器事業(スマートパチスロなど)の利益は2,348百万円から10,033百万円へ増え、2026年3月期の利益率56.4%はデジタルコンテンツ事業の48.9%を上回っています。全社費用などの調整額のマイナスは、2022年3月期の△6,967百万円から2026年3月期の△12,203百万円まで、毎期大きくなりました。

2026年3月期は、ゲームの事業に加えて、アミューズメント機器事業の利益も前期の6,701百万円から10,033百万円へ増えました。

地域別の販売本数と売上高

地域 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
北米 1,170 1,260 1,390 1,545 1,728
アジア 389 770 910 1,120 1,349
欧州 780 800 950 964 1,340
中南米 280 420 445 503 695
日本 550 820 779 838 593
オセアニア 48 60 65 76 96
中東 25 34 40 141 94
アフリカ 5 6 8 8 12

注:家庭用ゲームの地域別の販売本数(万本、四捨五入した概数)[2] p9。

2026年3月期に最も多く売れた地域は北米の1,728万本で、アジアの1,349万本、欧州の1,340万本が続きます。表の最初の期と比べた本数の動きは、中南米が280万本から695万本、アジアが389万本から1,349万本。日本は2025年3月期の838万本から593万本へ減りました。

地域別の売上高(連結、顧客の所在地・利用者の居住国による区分、百万円)[13]

  • 日本:2025年3月期 68,627 → 2026年3月期 64,129
  • 米国:41,423 → 53,199
  • 欧州:21,690 → 33,456
  • その他:37,863 → 44,579
  • 合計は連結売上高と同じ値(169,604/195,365)で、ゲーム以外の事業も含みます

売上高の地域は4区分で、本数の8区分とは分け方が違います。売上高はゲーム以外の事業も含むため、本数で割って1本あたりの金額にすることはできません。

2026年3月期は、日本で本数と売上高がともに前期を下回り、北米・欧州・アジアでは本数が前期を上回りました。

開発投資額・仕掛品・評価損

年度 開発投資額 ゲームソフト仕掛品(期末)
2022年3月期 29,862 31,192
2023年3月期 37,719 38,510
2024年3月期 43,042 39,035
2025年3月期 49,496 49,209
2026年3月期 54,836 54,628

注:百万円。開発投資額は会社の公表値で、統合報告書では「研究開発投資額」と表記 [12][13]。

ゲームソフト仕掛品は、製品化を決めた作品の制作費を資産として計上した額の期末残高です。有価証券報告書は、資産に計上した制作費を「見込販売収益に基づき売上原価に計上」すると記載しています。帳簿の額が正味売却価額を上回る作品は、発売前・発売後とも「簿価切下げ」の対象です(評価損)[13]。開発投資額と仕掛品は、2022年3月期から毎期増えました。2027年3月期の開発投資額について、会社は629億円の計画を示しています [1] 補足p1・p3。

作品づくりのお金について、会社が示した説明

  • 2024年5月13日の質疑:過去5年間の開発投資額に対する評価損は約14〜25%、平均約20%。タイトルごとに目標ROI(投資に対して見込む利益の割合)を設定 [6] p1
  • 統合報告書2025:開発コストは1〜2年で回収できるため、価格を下げた後でも利益に貢献する。単年度ではなく5年間を視野に入れる [11]
  • 評価損の金額:2024年3月期は105億円 [5] p2。2026年3月期は「概ね想定の範囲内」という説明だけで、金額は未確認 [3] p3

タイトルごとの回収期間・目標ROIの値・評価損の内訳は開示されていません。

作品づくりに使う額と、資産として残る額は2022年3月期から毎期増え、会社は過去5年の評価損を開発投資額の約14〜25%と説明しています。

出典と用語

出典一覧

番号 資料名(カプコン) 発表日 使った頁 URL 確認日
[1] 決算補足資料(2026年3月期実績・2027年3月期計画) 2026年5月13日 p3〜p10・p14・p17・補足p1〜p3 https://www.capcom.co.jp/ir/data/pdf/explanation/2026/full/explanation_2026_full_02.pdf 2026年10月6日
[2] 決算補足資料(中長期戦略) 2026年5月13日 p6・p9・p12・p17 https://www.capcom.co.jp/ir/data/pdf/explanation/2026/full/explanation_2026_full_03.pdf 2026年10月6日
[3] 決算説明会 質疑応答概要 2026年5月13日 p1〜p3 https://www.capcom.co.jp/ir/data/pdf/explanation/2026/full/explanation_2026_full_04.pdf 2026年10月6日
[4] 2025年3月期 決算補足資料 2025年5月13日 p3〜p6・p9 https://www.capcom.co.jp/ir/data/pdf/explanation/2025/full/explanation_2025_full_02.pdf 2026年10月6日
[5] 2024年3月期 決算補足資料 2024年5月9日 p2・p7・p11・p12・p14・p15 https://www.capcom.co.jp/ir/data/pdf/explanation/2024/full/explanation_2024_full_01.pdf 2026年10月6日
[6] 決算説明会 質疑応答概要 2024年5月13日 p1・p2 https://www.capcom.co.jp/ir/data/pdf/explanation/2024/full/explanation_2024_full_04.pdf 2026年10月6日
[7] 2021年3月期 事業戦略および計画 2020年5月12日 p3〜p6・p9・p14〜p16 https://www.capcom.co.jp/ir/data/pdf/explanation/2020/full/explanation_2020_full_01.pdf 2026年10月6日
[8] 決算説明会 質疑応答概要 2020年5月12日 p1・p2 https://www.capcom.co.jp/ir/data/pdf/explanation/2020/full/explanation_2020_full_03.pdf 2026年10月6日
[9] 第44期定時株主総会 質疑 2023年6月20日 p1 https://www.capcom.co.jp/ir/assets/pdf/stock/2023capcom_e.pdf 2026年10月6日
[10] 株主還元(ウェブページ) - 配当・配当性向・株式分割・自己株式取得 https://www.capcom.co.jp/ir/stock/dividend01.html 2026年9月11日・2026年10月6日
[11] 統合報告書2025「COOが語る成長戦略」 未確認 - https://www.capcom.co.jp/ir/data/oar/2025/coo.html 2026年10月6日
[12] 統合報告書2025 財務データ(11年間サマリー・セグメント情報・財務ハイライト) 未確認 - https://www.capcom.co.jp/ir/data/pdf/annual/2025/annual_2025_finance_01.pdf / https://www.capcom.co.jp/ir/data/pdf/annual/2025/annual_2025_finance_02.pdf / https://www.capcom.co.jp/ir/data/pdf/annual/2025/annual_2025_04.pdf 2026年9月11日
[13] 2026年3月期 有価証券報告書 2026年6月16日 セグメント情報・地域ごとの情報・ゲームソフト制作費の会計方針・会計上の見積り https://www.capcom.co.jp/ir/data/pdf/yuuka/2026/yuuka_2026_full_01.pdf 2026年9月11日・2026年10月6日
[14] シリーズソフト販売本数(ウェブページ、2026年8月末現在の表示) - - https://www.capcom.co.jp/ir/business/salesdata.html 2026年10月6日
[15] 2026年3月期 決算短信(キャッシュ・フロー) 2026年5月13日 - https://www.capcom.co.jp/ir/data/pdf/result/2026/full/result_2026_full_01.pdf 2026年9月11日
[16] 2022年3月期 事業戦略および計画 2021年5月13日(説明会の実施日) p7 https://www.capcom.co.jp/ir/data/pdf/explanation/2021/full/explanation_2021_full_01.pdf 2026年10月6日
[17] 2023年3月期 事業戦略および計画 2022年5月11日 p7 https://www.capcom.co.jp/ir/data/pdf/explanation/2022/full/explanation_2022_full_01.pdf 2026年10月6日
[18] 2024年3月期 事業戦略および計画 2023年5月10日 p11 https://www.capcom.co.jp/ir/data/pdf/explanation/2023/full/explanation_2023_full_01.pdf 2026年10月6日
[19] ミリオンセールスタイトル一覧(ウェブページ) - 発売日 https://www.capcom.co.jp/ir/business/million.html 2026年10月6日

PDF 資料の頁は資料の下部に印字された番号で、PDF のページ番号とは一致しない場合があります。家庭用ゲームの本数と比率は、2020・2021年3月期が [5] p15、2022〜2026年3月期が [1] p6 の値です。

用語

用語 このレポートでの意味
新作/旧作 新作=その期に発売したタイトル。旧作=会社の言うリピートタイトル(前期以前に発売したタイトル)
旧作の比率 家庭用ゲームの販売本数に占める旧作の本数の割合(会社の公表値)
デジタル比率 家庭用ゲームの販売本数に占めるデジタル販売の本数の割合(会社の公表値)
開発投資額 会社が決算補足資料で公表する開発投資の額。統合報告書の表記は「研究開発投資額」
ゲームソフト仕掛品 製品化を決めた作品の制作費を、資産として計上した額の期末残高
評価損 収益性が下がった作品の仕掛品を、正味売却価額まで切り下げた額
開示値 会社の資料に載っている値。このレポートの数字は、営業利益率・事業別の利益率・前期比を含めてすべて開示値
本数 万本単位の概数。内訳の合計と総数が一致しない年度がある

この記事の作り方:AI が会社の一次資料(有価証券報告書・決算短信・決算説明資料・中期経営計画)から下書きし、数字と言葉が資料の該当ページに書かれているかを、書いていない別の AI と機械の確認で1件ずつ照らし合わせています。公開の前に人が読む確認はしていません。

調査基準日:2026年10月6日。株価・予想・売買の推奨は扱いません。誤りに気づいたら訂正の連絡先へお知らせください。用語の共通の決まりと免責は企業分析の記事についてにあります。