フランチャイズで稼ぐ会社のしくみ:本部は加盟店から何を取っているか
コンビニで払った代金は、まず加盟店の売上になります。本部に入るのは、そこから取る取り分のほうです。
書籍『フランチャイズで稼ぐ会社のしくみ』は、7つのチェーンを「本部は加盟店から何をどう取っているか」という一点で並べ直しました。粗利から取る、ロイヤルティで取る、モノを売って取る。同じフランチャイズでも、取り方は会社ごとに違います。
この記事は各章の要点だけの要約です。会社名を押すと、その会社の数字のページに移ります。
セブン&アイ・ホールディングス
国内2万店のうち、自分の店は158店だけ。
国内のセブン-イレブン21,722店のうち直営は158店です(2026年2月期末)。本部が受け取るのは加盟店の粗利から取るロイヤルティで、その率は43%から76%です。
ゼンショーホールディングス(すき家)
加盟店を通さず、自分の売上にする。
すき家で払った牛丼代は、加盟店を通らずに連結売上になります。店を他人に任せて粗利から取る形と、自分で持って売上をそのまま受け取る形。同じ「チェーン」でもお金の通り道が逆です。
ワークマン
本部の取り分は高いのに、加盟店にも利益が残る。
本部が受け取るのは加盟店の粗利の60%で、率そのものは低くありません。それでも会社が公表する加盟店の平均年収は約1,200万円、契約の更新率は96%を超えています。
壱番屋(CoCo壱番屋)
加盟したい人を、一般から募集していない。
直営118店に対しフランチャイズ1,087店。ただし加盟者を一般募集せず、自社の社員が独立してオーナーになる形です。国内のロイヤルティは0円で、本部売上の約6割は加盟店に売る食材などの代金です。
モスフードサービス
看板代ではなく、食材を売って稼ぐ。
本部売上の53%は加盟店に売った食材と包装資材の代金です。看板を使う対価は月商の1%にとどまります。加盟店の売上が伸びるほど仕入れも増える形です。
ダスキン
性格の違うフランチャイズを、2つ持っている。
掃除用品の訪問サービスと、ミスタードーナツ。2026年3月期のフードグループは売上689億円・利益100億円で利益率14.5%ですが、会社全体の営業利益率は4.5%です。
トリドールホールディングス(丸亀製麺)
あえてフランチャイズにしない。
国内887店(2026年3月期末)すべてが直営で、フランチャイズは1店もありません。会社は、フランチャイズではなく直営での展開が最適だと説明しています。
7社を並べると、本部の取り分は大きく4つの型に分かれました。粗利から取る、売上に対する率で取る、モノを売って取る、そして取らずに直営で持つ。
「フランチャイズだから利益が出る」という一般則はありませんでした。あるのは、どこから取るかという設計です。詳しくは書籍で1社ずつ開いています。
『フランチャイズで稼ぐ会社のしくみ』
セブン-イレブン、すき家、ワークマン、CoCo壱番屋、モスバーガー、ミスタードーナツ、丸亀製麺
シリーズ「あの会社のしくみ」Vol.3/Kindle・ペーパーバック
数値は各社の有価証券報告書・決算資料および会社の加盟店募集資料によります。決算期は会社ごとに違います。この記事は情報の提供を目的としたもので、特定の会社の株式の売買を勧めるものではありません。